本件は、「まぐまぐ」第153号(2015.6.28)に掲載したものです。
参考に供したい。
『酵素の不思議、酵素を摂る良い食事とは!』(2の1)
○はじめに
・体内酵素は、消化に要する酵素は少なく、代謝に回る量を多くが鉄則。その上で、体外酵素(食物酵素)を如
何に受け入れるかだ。その方策を探求してみよう。
○病気の時は、食べない方が良い
・人間の生命活動の中で、一番エネルギーを使うのが消化と言う作業です。人間は、食べ過ぎた時に、記憶が
悪くなったり、足元と首のうしろから冷たくなるのは、血流が胃と腸に充満し、他に行きにくくなるからです。野
菜、果物など消化に負担をかけない食事こそ健康への道なのです。
・病気になった人は、特にそうです。体は、こう訴えかけている筈です。「今は病気と闘っていて、代謝酵素が大
忙しです。どうか、消化酵素を無駄遣いしないでください」。ところが、「病気の時は体力が落ちているから、栄
養を摂らなければいけない。元気をつける ために、無理してでも食べた方が良い」とよく言われます。これ
は、逆効果です。
・動物を見れば、それがよくわかります。動物は自らの体調が悪い時には、何も食べずにじっとしています。エサ
を口にせず、断食をすることで消化酵素を温存し、代謝酵素の働きを活発にする術(すべ)を本能的に知ってい
るのです。私たち人間も、野生動物の習性を見習った方が好いのです。病気の時には、消化器官に負担のか
からない食事にしましょう。
○少食と長寿の関係
・消化不良が引き起こすリスクとは何でしょう。それは代謝酵素に本来の働きをさせないことから起こるトラブル
です。これを回避させるためには、代謝酵素をしっかり働いてもらうシステムにすれば良いのです。それは何
かと言えば、最適なのは少食です。
・少食と長寿の関係はここ数年、多くの書籍などで紹介され、大きな話題になっていますが、この理論は、既に8
0年ほど前から存在していました。
・1935年、アメリカ・コーネル大学の栄養学者クライブ・マッケイ博士は、実験用マウスにカロリ―を65%に減
らしたエサを与えたところ、平均寿命が2倍近くも延びたと発表しました。1980年代後半になると、「カロリー
制限によって寿命が長くなる」ことが、生物学、免疫学、医学、栄養学などの幅広い分野の研究によって確か
められるようになりました。
・なかでも、アメリカ・ウィスコンシン大学で1980年代から始まり、ほぼ20年にわたるアカゲザルを使った実験
が有名です。アカゲザルを二つのグループに分けて観察、普通のエサを与えたグループとカローリだけを3
0%制限したグループでの二つを比較した。そうしたところ、前者は白髪が生え、顔に深いシワが刻まれ、著し
く老化した。これに対して、後者はスリムな体型で動きも良く、顔にシワも見られず、背中は曲がらなかった。
・日本でも、ペンギンを使った例があるが、結果は同様に長寿を全うしたと報告されています。やはり食事習慣
がと言っています。特に、6日間食べさせて1日断食を繰り返すのが効果大とのことです。この消化器官を休
ませ、酵素の浪費を防ぐと言う食習慣が長寿に繋がっている由。
○1日2食で健康になる
・日本には、「腹八分に医者いらず」「腹も身の内」などのことわざもあり、昔の人は、大食の恐ろしさを十分認識
していました。
・「腹八分」は「養生訓」で貝原益軒が言った言葉ですが、彼が生きた江戸時代初期の食事は、一汁一菜か二菜
の質素なものでしたから、現在とは量、質ともに大きく異なります。現在の食事に当てはめれば、腹七分でも
多すぎで腹六分くらいが妥当と考えられています。
・人間は、もともと1日2食でした。日本、アジア、ヨーロッパでも1日2食の時代が長かったのです。日本で1日3
食が一般化したのは、都市部では江戸時代中期になってから、農村部では明治以降です。
・私は、1日に1250~1650キロカロリーに抑えるのが望ましいと言えます。要は、腹6分、7分を意識すれば
いいのです。しか し、カロリーは控えても、栄養はキチンと摂らなければなりません。
・その為には、以下の三項目が重要になります。1)植物性の食事であること。2)生の種は除き、一物全体食で
あること。3)生食を摂り、食物酵素の蓄積に心掛けること。
・食べる順番も大事です。生の食材が持つ食物酵素が、後から入ってくる動物性食品の消化に効果的に働きま
す。酵素を絶えず体に取り入れ、働かせると言う意識で食事をすることが大切です。
○酵素を摂る方法
1)ジュース
・酵素を摂るために、生食を実践するにはジュースが一番です。ジユースは絞りたてが肝心で、酸化を避けるた
め摩擦熱の少ない低速ジューサーで作ることを推奨します。
・飲み方ですが、1)胃が空の時に飲むこと、2)噛むように飲むこと、3)食物繊維も一緒に摂ること、4)果物だ
けでなく野菜も混ぜること。
2)すりおろす
・しかし、すりおろすことで食物の細胞膜が破れ、なかに閉じ込められていた酵素が大量に出て、酵素の量は2
~3倍、食材によっては それ以上になります。しかも、すりおろせば、消化もスムーズになり、消化酵素を無
駄遣いすることもありません。一石二鳥です。
・酵素は、皮に多く含まれています。良く洗い、皮ごとすりおろすのが効果的です。そのためにも、無農薬か低農
薬で栽培された新鮮な野菜や果物にしましょう。すりおろしに向いている食材は、果物ならリンゴ、野菜なら大
根です。民間療法にも、子供がお腹を壊したり風邪をひいたら、リンゴのすりおろしを、お腹の調子が悪くなっ
たら、大根おろしを食べさせる、と言うのがあります。これは、とても理に適っているのです。
・他には、山芋、ニンジン、ショウガ、セロリ、カブ、ニンニク、レンコン、タマネギなどがお勧めです。
・脂肪分解酵素のホリホスパーゼがキュウリに大量に含まれていることが最近わかりました。脂っこいものを食
べた時には、キュウリのすりおろしや、キュウリを醤油や黒酢などで味付けして食べるのもいいと思います。
・おろし金は、酵素が活性化しやすい金属性がお勧めです。なお、「生きているものは酸化する」の法則に則り、
時間を置かずに食べることが一番です。
(~次号に続く)
参考に供したい。
『酵素の不思議、酵素を摂る良い食事とは!』(2の1)
○はじめに
・体内酵素は、消化に要する酵素は少なく、代謝に回る量を多くが鉄則。その上で、体外酵素(食物酵素)を如
何に受け入れるかだ。その方策を探求してみよう。
○病気の時は、食べない方が良い
・人間の生命活動の中で、一番エネルギーを使うのが消化と言う作業です。人間は、食べ過ぎた時に、記憶が
悪くなったり、足元と首のうしろから冷たくなるのは、血流が胃と腸に充満し、他に行きにくくなるからです。野
菜、果物など消化に負担をかけない食事こそ健康への道なのです。
・病気になった人は、特にそうです。体は、こう訴えかけている筈です。「今は病気と闘っていて、代謝酵素が大
忙しです。どうか、消化酵素を無駄遣いしないでください」。ところが、「病気の時は体力が落ちているから、栄
養を摂らなければいけない。元気をつける ために、無理してでも食べた方が良い」とよく言われます。これ
は、逆効果です。
・動物を見れば、それがよくわかります。動物は自らの体調が悪い時には、何も食べずにじっとしています。エサ
を口にせず、断食をすることで消化酵素を温存し、代謝酵素の働きを活発にする術(すべ)を本能的に知ってい
るのです。私たち人間も、野生動物の習性を見習った方が好いのです。病気の時には、消化器官に負担のか
からない食事にしましょう。
○少食と長寿の関係
・消化不良が引き起こすリスクとは何でしょう。それは代謝酵素に本来の働きをさせないことから起こるトラブル
です。これを回避させるためには、代謝酵素をしっかり働いてもらうシステムにすれば良いのです。それは何
かと言えば、最適なのは少食です。
・少食と長寿の関係はここ数年、多くの書籍などで紹介され、大きな話題になっていますが、この理論は、既に8
0年ほど前から存在していました。
・1935年、アメリカ・コーネル大学の栄養学者クライブ・マッケイ博士は、実験用マウスにカロリ―を65%に減
らしたエサを与えたところ、平均寿命が2倍近くも延びたと発表しました。1980年代後半になると、「カロリー
制限によって寿命が長くなる」ことが、生物学、免疫学、医学、栄養学などの幅広い分野の研究によって確か
められるようになりました。
・なかでも、アメリカ・ウィスコンシン大学で1980年代から始まり、ほぼ20年にわたるアカゲザルを使った実験
が有名です。アカゲザルを二つのグループに分けて観察、普通のエサを与えたグループとカローリだけを3
0%制限したグループでの二つを比較した。そうしたところ、前者は白髪が生え、顔に深いシワが刻まれ、著し
く老化した。これに対して、後者はスリムな体型で動きも良く、顔にシワも見られず、背中は曲がらなかった。
・日本でも、ペンギンを使った例があるが、結果は同様に長寿を全うしたと報告されています。やはり食事習慣
がと言っています。特に、6日間食べさせて1日断食を繰り返すのが効果大とのことです。この消化器官を休
ませ、酵素の浪費を防ぐと言う食習慣が長寿に繋がっている由。
○1日2食で健康になる
・日本には、「腹八分に医者いらず」「腹も身の内」などのことわざもあり、昔の人は、大食の恐ろしさを十分認識
していました。
・「腹八分」は「養生訓」で貝原益軒が言った言葉ですが、彼が生きた江戸時代初期の食事は、一汁一菜か二菜
の質素なものでしたから、現在とは量、質ともに大きく異なります。現在の食事に当てはめれば、腹七分でも
多すぎで腹六分くらいが妥当と考えられています。
・人間は、もともと1日2食でした。日本、アジア、ヨーロッパでも1日2食の時代が長かったのです。日本で1日3
食が一般化したのは、都市部では江戸時代中期になってから、農村部では明治以降です。
・私は、1日に1250~1650キロカロリーに抑えるのが望ましいと言えます。要は、腹6分、7分を意識すれば
いいのです。しか し、カロリーは控えても、栄養はキチンと摂らなければなりません。
・その為には、以下の三項目が重要になります。1)植物性の食事であること。2)生の種は除き、一物全体食で
あること。3)生食を摂り、食物酵素の蓄積に心掛けること。
・食べる順番も大事です。生の食材が持つ食物酵素が、後から入ってくる動物性食品の消化に効果的に働きま
す。酵素を絶えず体に取り入れ、働かせると言う意識で食事をすることが大切です。
○酵素を摂る方法
1)ジュース
・酵素を摂るために、生食を実践するにはジュースが一番です。ジユースは絞りたてが肝心で、酸化を避けるた
め摩擦熱の少ない低速ジューサーで作ることを推奨します。
・飲み方ですが、1)胃が空の時に飲むこと、2)噛むように飲むこと、3)食物繊維も一緒に摂ること、4)果物だ
けでなく野菜も混ぜること。
2)すりおろす
・しかし、すりおろすことで食物の細胞膜が破れ、なかに閉じ込められていた酵素が大量に出て、酵素の量は2
~3倍、食材によっては それ以上になります。しかも、すりおろせば、消化もスムーズになり、消化酵素を無
駄遣いすることもありません。一石二鳥です。
・酵素は、皮に多く含まれています。良く洗い、皮ごとすりおろすのが効果的です。そのためにも、無農薬か低農
薬で栽培された新鮮な野菜や果物にしましょう。すりおろしに向いている食材は、果物ならリンゴ、野菜なら大
根です。民間療法にも、子供がお腹を壊したり風邪をひいたら、リンゴのすりおろしを、お腹の調子が悪くなっ
たら、大根おろしを食べさせる、と言うのがあります。これは、とても理に適っているのです。
・他には、山芋、ニンジン、ショウガ、セロリ、カブ、ニンニク、レンコン、タマネギなどがお勧めです。
・脂肪分解酵素のホリホスパーゼがキュウリに大量に含まれていることが最近わかりました。脂っこいものを食
べた時には、キュウリのすりおろしや、キュウリを醤油や黒酢などで味付けして食べるのもいいと思います。
・おろし金は、酵素が活性化しやすい金属性がお勧めです。なお、「生きているものは酸化する」の法則に則り、
時間を置かずに食べることが一番です。
(~次号に続く)